パレスチナ自治区と分離壁。 - 2017.11.16 Thu
イスラエルに来てしまったからには、
嫌でも考えさせられるパレスチナ問題。
エルサレムに数日滞在しているだけでも垣間見える、
イスラエル人とパレスチナ人のギスギスとした雰囲気。
その光景を目の当たりにしてしまうと、
意外と真面目な私達はネットでパレスチナ問題について調べてみては、
毎日のように頭を悩ませていました・・。
仲良くするってどうしてこんなにも難しいのですか・・?
教えて・・おじいさん・・。
そんなこんなで今回はいよいよ、
エルサレムから少し足を伸ばして、
『パレスチナ自治区』
の方にも行ってみたいと思います。
日本にいた時は、
『パレスチナ自治区』なんて聞くとなんとなく、
=「危ない」「怖い」
というイメージを抱いていましたが、
実際に訪れてみたパレスチナ自治区はというと・・・


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今回私達が向かうのは、
パレスチナ自治区内の『ヨルダン川西岸地区』という地域にある、
【ベツレヘム】という町。
エルサレムからベツレヘムへは、
ダマスカスゲートの近くにあるムスリムバスターミナルから出ている234番(4.70シェケル)、または231番(6.80シェケル)のバスで約1時間ぐらいで行けますよ!
どちらも終点がベツレヘム。

バスは冷房が効いていてなかなか快適。
いやむしろ、気温35度超え18人部屋ドミトリー扇風機一台(首回らず)の部屋に泊まっていた私達からすると、
このバスの乗車中がイスラエル滞在中で最も快適なひと時だったと言っても過言ではないでしょう。
間違いなく宿のベッドよりもバスの方がよく眠れる・・。
お金払うので出来ればここに泊まらせてくださいといった感じです。
しかし、こっくりこっくりと呑気に寝ている場合ではありませんよ。
パレスチナ自治区へと入る直前に、
イスラエル兵達によるパスポートチェックが行われます。

まるで国境を越えるかのよう。
とは言っても、
主にチェックをされているのはパレスチナ人の人々ぐらいで、
外国人の私達はパスポートを開けることもなく素通りで終わりました。
ただ、イスラエルからパレスチナに入る時はそんな感じですが、
パレスチナからイスラエルに戻ってくる時には外国人の私達もしっかりとチェックをされますので、
パレスチナ自治区へと行かれる際はパスポートはお忘れなくという話です。
ここを越えればいよいよパレスチナ自治区。
今までは周りはほとんどイスラエル人ばかりでしたが、
ここからはパレスチナ人ばかりが住むエリアへと突入します。
そうして無事、
パレスチナ自治区【ベツレヘム】へと到着した私達。
早速バスを降りてみると、、、
「おーい!君達どこへ行くんだい?」
「教会?壁?バンクシー??」
「全部回ってあげるから150シェケルでどうだい??」
出ました。
噂で聞いていた通り、
パレスチナ人タクシードライバー達によるなかなか押し強めの客引き。
あっという間に取り囲まれてしまいました。
「150シェケルは私達には高いし、歩いて回るので大丈夫です。」
と、予定通りにお断りする私達。
同じ宿に泊まっている日本人の人曰く、
ベツレヘムでのタクシーのチャーター代は大体一人20~30シェケル(約630円~950円)ぐらいだと聞いていたので、
150シェケルて・・。(約4800円)
強気か。
「歩いて回るなんて無理だ。ここから教会まで6㎞はあるぞ!」
「頑張ります。」
「じゃ~100シェケルでどうだ?」
「結構です。」
「分かった!80だ!!」
「歩きます。」
「じゃ~一体いくらだったら乗るっていうんだ?!」
「ん~60なら。」
「60?!・・ふっ・・バカ言うなよ君達。それはいくらなんでも安すぎだ。」
「だから歩くってば。」
「わかった。60だ。乗りな。」
「いいんかいっ!!」
めっちゃ不満そうな顔してましたが、
なぜか交渉成立。
実際にはこのやりとりの25倍しつこかったですが、
2人で60シェケル(約1900円)で無事、
『生誕教会』『分離壁』『バンクシーアート』という、
ベツレヘムの様々な観光スポットに連れて行ってもらえることになりましたよ。
そうしてタクシーに乗り込み、
まずやって来たのが、
『分離壁』

またの名を『アパルトヘイトウォール』と言います。
※アパルトヘイトとは、南アフリカの人種隔離政策のことを指します。
高さ10mぐらいはある高くて分厚いコンクリートで出来たこの分離壁。
一番上の部分には有刺鉄線が張られていて、そう簡単には越えられそうにありません。
実はこの壁、
パレスチナ自治区の周りをほぼ全てぐるっと取り囲んでいるのです!!
今も尚作り続けられているこの分離壁。
完成すれば全長700㎞にも及ぶことになると、
ドライバーのおじさんが教えてくれました。

この壁を隔てて向こう側がイスラエル。
こちら側がパレスチナ。
ベルリンの壁を彷彿とさせますね。。。
そしてもちろんこの壁を造ったのはイスラエル側。
表面上の目的としては、
「自爆テロを防ぐため」
と説明しているそうですが、
本当の理由は、
「パレスチナ人をこの壁の中に閉じ込め、これ以上領土を広げたり人口を増やさせないため」
なんだとか。。。
こちらは分離壁の側らに所々立っている、
イスラエル兵による監視塔。

もしもパレスチナ人がこの壁を越えてイスラエル側に行こうとしようもんなら、
即、銃で撃たれて殺されることとなります。
よく見てみると、
こちらの監視塔に掲げられていたイスラエルの国旗が燃やされていました。

そうやって旗を燃やしたりだとか、
パレスチナ人の若者達がイスラエル兵に石を投げて戦ったりだとか、
今までに何度もイスラエルに対する抗議を行ってきたパレスチナ人達。
しかし分離壁はどんどんと範囲を広げるだけでなく、
最近はパレスチナ自治区へのイスラエル人の入植も進められているそうで、
パレスチナ人の不満は募るばかりなんだとか。。。
分離壁の隣にある大きな鍵のモニュメント。

これはパレスチナ人にとって平和の象徴とされていて、
「この鍵でいつか壁の向こうの故郷に帰る」
という意味が込められているそうです。
外国人の私達は壁の向こうへと簡単に行き来することが出来ますが、
パレスチナ人の人々がイスラエル側へ行こうと思ったら様々な条件が必要だったり、
特別な許可証が必要だったりと、とても難しいことなんだそうです。
ただ、「パレスチナ人」というだけで・・・。
続いてやって来たのが、
ベツレヘムの街中のいたる所に描かれている、
『バンクシーアート』

バンクシーとは、
イギリス、ロンドンを活動の拠点とする有名な覆面芸術家で、
世界各地で社会風刺的なグラフィティーアートをゲリラ的に描いて回る活動をしていることから、
『芸術テロリスト』とも呼ばれているそうです。
顔やプロフィールなどは非公開なので、本名を初めとする様々なことが不明なんだとか。
バンクシーがベツレヘムの分離壁などに壁画を描いた時は、
多くのイスラエル兵から銃口を向けられながらも描き切ったんだそうですよ!!
バンクシーの勇敢さたるや・・。
ベツレヘムにあるバンクシーアートの中でも最も有名なのがこちら。

この絵は少し街の中心地から離れたところにあるので、
「そこにも行くのならプラス20シェケルだ」
と、タクシードライバーから悪魔のような顔して言われました。

20シェケル高いだけあって、
やっぱりかっこいいですねこの絵。
タイのカオサンロードでもこの絵のTシャツが売られているのを発見しましたよ。
世界中で有名なんですね。

せっかくなので悪魔タクシードライバーのおっちゃんとも。
こちらもかなり有名なバンクシーの作品。

この絵は分離壁の近くのお土産屋さんの中にあってかなり場所が分かりにくいのですが、
ドライバーさんがここには連れて来てくれなかったので、
後々自分達で自力で探し出しましたよ。
でもその時、地元のパレスチナ人の青年に場所を尋ねると、
わざわざここまで私達を案内してくれたので、
その優しさにとても癒してもらえました。ありがとう(´∀`*)
それにしてもこうやって、
バンクシーがパレスチナ自治区内に沢山の壁画でメッセージを残してくれたことに、
パレスチナの人々はとても喜んでいるように感じました。
絵の持つ力は本当に凄いし、
バンクシーってとってもかっこいい芸術家やなって思います。
そしてお次は、
あのイエスキリストが生まれた場所で世界遺産にもなっている、
『生誕教会』

と言って連れてきてもらったのですが、、、
ん・・・?

確かにそれっぱい子供の人形も飾られているし、
それっぽいっちゃそれっぽくはあるけど・・・
おかしいぞ。
キリスト教徒にとっては『聖地』と言うべき重要な場所なはずなのに、
人が全然いない。
エルサレムのイエスが亡くなった教会はあんなにも人でごった返していたというのに、
生まれた場所がこんなにも人気がないなんておかしすぎる。。。
ってここ・・
「生誕教会じゃなくない!?」
と、ドライバーに問い詰めると、
「バレたか!」といった表情で、
その隣の本物の生誕協会へと連れて行ってくれました!!

こいつ・・・
絶対人が多くて待つのが面倒くさかったから騙そうとしたやん・・・。
まぁ薄々感づいてはいましたが、
今回私達が当たったドライバー、
ちょっとアレな感じです・・。
そんな生誕教会の中の様子はと言うと、、、

めっちゃ煌びやか!!
さすがと言った感じです。
そしてそしてやっぱり、、、

凄い人!!!
ですよね!!
そうこなくっちゃですよね!!
聖書にも載っているというぐらい有名な場所なんですから!!
騙されてなるものかですよ!!
イエスが馬小屋の中で産まれたというのは、
キリスト教徒でない私でも知っているぐらい有名なお話。

その場所と言うのがおそらくこの中!
ここに入るためにもの凄い人数の人々が並んでいましたよ。
そうしていよいよ回ってきました、
私達の順番!!
はぁっ!!!

これです!
間違いなくこれですね!!
この星のようなマークの所であのイエスが生まれ落ちたのですね!!
えいっ!触っちゃう!!
そんな、キリスト教徒にとってとてもとても重要であり、
とてもとても神聖な場所にタッチしてしまった時の、
気になる私の表情はと言うと、、、

うむ。
キリスト教徒でもないのにこんなにも重要な場所を触ってしまって、
どうリアクションをしていいのか、
とても微妙な表情を浮かべておりますね(´ー`)
まさかこんなにも素の表情を浮かべられることになるとは、
イエス自身も予定していなかったと思います。
でもなんだか、
パワーだけは尋常じゃなくいただけたような気がしていますよ。
そうしてその後は、、、

本当はベツレヘムの中心地をちょっとウロウロとかもしたかったんですが、
なんせドライバーがアレなもんで・・
“早く帰るぞオーラ”に負けて、泣く泣くタクシーへと乗り込む私達なのでした。
それにしてもやっぱり、
パレスチナ自治区内ではイスラエルの国旗は全くと言っていいほど掲げられておらず、
ここではパレスチナ独自の国旗が沢山掲げられていました。


もうここはイスラエルではなく、
『パレスチナ』という国
なんだなと、パレスチナに来てみて凄く感じました。
タクシードライバーのおっちゃんに再び分離壁の近くまで送ってもらい、
お金を払ってバイバイした後は、
もう一度自分達だけで分離壁をじっくりと眺めてみることにしました。
ここにはパレスチナ人の人達の想いが込められた、
沢山の絵が描かれているのです。





これもバンクシーの作品。



これもバンクシーの作品。




あれ・・?この人どこにでも登場するような・・。


イスラエルとパレスチナ・・。
今まで様々な国を旅してきましたが、
こんなにも憎しみ合いが目に見えて分かる国は本当に初めてです。
日本にいた時はなんとなく、
『パレスチナ』=『怖い』『危険』
みたいなイメージを抱いていたような気がしますが、
やっぱり実際にその場所を訪れてみると、
テレビで観る情報だけが全てではないんだなと思ったし、
今まで大きな勘違いをしてしまっていたということにも気づかされました。
次回もまだまだパレスチナ自治区内を回り、
引き続き頭を悩ませる私達なのでした。
今日も読んでくれてありがとうございます。
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嫌でも考えさせられるパレスチナ問題。
エルサレムに数日滞在しているだけでも垣間見える、
イスラエル人とパレスチナ人のギスギスとした雰囲気。
その光景を目の当たりにしてしまうと、
意外と真面目な私達はネットでパレスチナ問題について調べてみては、
毎日のように頭を悩ませていました・・。
仲良くするってどうしてこんなにも難しいのですか・・?
教えて・・おじいさん・・。
そんなこんなで今回はいよいよ、
エルサレムから少し足を伸ばして、
『パレスチナ自治区』
の方にも行ってみたいと思います。
日本にいた時は、
『パレスチナ自治区』なんて聞くとなんとなく、
=「危ない」「怖い」
というイメージを抱いていましたが、
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今回私達が向かうのは、
パレスチナ自治区内の『ヨルダン川西岸地区』という地域にある、
【ベツレヘム】という町。

エルサレムからベツレヘムへは、
ダマスカスゲートの近くにあるムスリムバスターミナルから出ている234番(4.70シェケル)、または231番(6.80シェケル)のバスで約1時間ぐらいで行けますよ!
どちらも終点がベツレヘム。

バスは冷房が効いていてなかなか快適。
いやむしろ、気温35度超え18人部屋ドミトリー扇風機一台(首回らず)の部屋に泊まっていた私達からすると、
このバスの乗車中がイスラエル滞在中で最も快適なひと時だったと言っても過言ではないでしょう。
間違いなく宿のベッドよりもバスの方がよく眠れる・・。
お金払うので出来ればここに泊まらせてくださいといった感じです。
しかし、こっくりこっくりと呑気に寝ている場合ではありませんよ。
パレスチナ自治区へと入る直前に、
イスラエル兵達によるパスポートチェックが行われます。

まるで国境を越えるかのよう。
とは言っても、
主にチェックをされているのはパレスチナ人の人々ぐらいで、
外国人の私達はパスポートを開けることもなく素通りで終わりました。
ただ、イスラエルからパレスチナに入る時はそんな感じですが、
パレスチナからイスラエルに戻ってくる時には外国人の私達もしっかりとチェックをされますので、
パレスチナ自治区へと行かれる際はパスポートはお忘れなくという話です。
ここを越えればいよいよパレスチナ自治区。
今までは周りはほとんどイスラエル人ばかりでしたが、
ここからはパレスチナ人ばかりが住むエリアへと突入します。
そうして無事、
パレスチナ自治区【ベツレヘム】へと到着した私達。
早速バスを降りてみると、、、
「おーい!君達どこへ行くんだい?」
「教会?壁?バンクシー??」
「全部回ってあげるから150シェケルでどうだい??」
出ました。
噂で聞いていた通り、
パレスチナ人タクシードライバー達によるなかなか押し強めの客引き。
あっという間に取り囲まれてしまいました。
「150シェケルは私達には高いし、歩いて回るので大丈夫です。」
と、予定通りにお断りする私達。
同じ宿に泊まっている日本人の人曰く、
ベツレヘムでのタクシーのチャーター代は大体一人20~30シェケル(約630円~950円)ぐらいだと聞いていたので、
150シェケルて・・。(約4800円)
強気か。
「歩いて回るなんて無理だ。ここから教会まで6㎞はあるぞ!」
「頑張ります。」
「じゃ~100シェケルでどうだ?」
「結構です。」
「分かった!80だ!!」
「歩きます。」
「じゃ~一体いくらだったら乗るっていうんだ?!」
「ん~60なら。」
「60?!・・ふっ・・バカ言うなよ君達。それはいくらなんでも安すぎだ。」
「だから歩くってば。」
「わかった。60だ。乗りな。」
「いいんかいっ!!」
めっちゃ不満そうな顔してましたが、
なぜか交渉成立。
実際にはこのやりとりの25倍しつこかったですが、
2人で60シェケル(約1900円)で無事、
『生誕教会』『分離壁』『バンクシーアート』という、
ベツレヘムの様々な観光スポットに連れて行ってもらえることになりましたよ。
そうしてタクシーに乗り込み、
まずやって来たのが、
『分離壁』

またの名を『アパルトヘイトウォール』と言います。
※アパルトヘイトとは、南アフリカの人種隔離政策のことを指します。
高さ10mぐらいはある高くて分厚いコンクリートで出来たこの分離壁。
一番上の部分には有刺鉄線が張られていて、そう簡単には越えられそうにありません。
実はこの壁、
パレスチナ自治区の周りをほぼ全てぐるっと取り囲んでいるのです!!
今も尚作り続けられているこの分離壁。
完成すれば全長700㎞にも及ぶことになると、
ドライバーのおじさんが教えてくれました。

この壁を隔てて向こう側がイスラエル。
こちら側がパレスチナ。
ベルリンの壁を彷彿とさせますね。。。
そしてもちろんこの壁を造ったのはイスラエル側。
表面上の目的としては、
「自爆テロを防ぐため」
と説明しているそうですが、
本当の理由は、
「パレスチナ人をこの壁の中に閉じ込め、これ以上領土を広げたり人口を増やさせないため」
なんだとか。。。
こちらは分離壁の側らに所々立っている、
イスラエル兵による監視塔。

もしもパレスチナ人がこの壁を越えてイスラエル側に行こうとしようもんなら、
即、銃で撃たれて殺されることとなります。
よく見てみると、
こちらの監視塔に掲げられていたイスラエルの国旗が燃やされていました。

そうやって旗を燃やしたりだとか、
パレスチナ人の若者達がイスラエル兵に石を投げて戦ったりだとか、
今までに何度もイスラエルに対する抗議を行ってきたパレスチナ人達。
しかし分離壁はどんどんと範囲を広げるだけでなく、
最近はパレスチナ自治区へのイスラエル人の入植も進められているそうで、
パレスチナ人の不満は募るばかりなんだとか。。。
分離壁の隣にある大きな鍵のモニュメント。

これはパレスチナ人にとって平和の象徴とされていて、
「この鍵でいつか壁の向こうの故郷に帰る」
という意味が込められているそうです。
外国人の私達は壁の向こうへと簡単に行き来することが出来ますが、
パレスチナ人の人々がイスラエル側へ行こうと思ったら様々な条件が必要だったり、
特別な許可証が必要だったりと、とても難しいことなんだそうです。
ただ、「パレスチナ人」というだけで・・・。
続いてやって来たのが、
ベツレヘムの街中のいたる所に描かれている、
『バンクシーアート』

防弾チョッキを着た平和の象徴である白い鳩が銃で狙われている絵。
バンクシーとは、
イギリス、ロンドンを活動の拠点とする有名な覆面芸術家で、
世界各地で社会風刺的なグラフィティーアートをゲリラ的に描いて回る活動をしていることから、
『芸術テロリスト』とも呼ばれているそうです。
顔やプロフィールなどは非公開なので、本名を初めとする様々なことが不明なんだとか。
バンクシーがベツレヘムの分離壁などに壁画を描いた時は、
多くのイスラエル兵から銃口を向けられながらも描き切ったんだそうですよ!!
バンクシーの勇敢さたるや・・。
ベツレヘムにあるバンクシーアートの中でも最も有名なのがこちら。

爆弾の代わりに花束を投げる男性。
この絵は少し街の中心地から離れたところにあるので、
「そこにも行くのならプラス20シェケルだ」
と、タクシードライバーから悪魔のような顔して言われました。

20シェケル高いだけあって、
やっぱりかっこいいですねこの絵。
タイのカオサンロードでもこの絵のTシャツが売られているのを発見しましたよ。
世界中で有名なんですね。

せっかくなので
こちらもかなり有名なバンクシーの作品。

少女にボディーチェックをされる兵隊。
この絵は分離壁の近くのお土産屋さんの中にあってかなり場所が分かりにくいのですが、
ドライバーさんがここには連れて来てくれなかったので、
後々自分達で自力で探し出しましたよ。
でもその時、地元のパレスチナ人の青年に場所を尋ねると、
わざわざここまで私達を案内してくれたので、
その優しさにとても癒してもらえました。ありがとう(´∀`*)
それにしてもこうやって、
バンクシーがパレスチナ自治区内に沢山の壁画でメッセージを残してくれたことに、
パレスチナの人々はとても喜んでいるように感じました。
絵の持つ力は本当に凄いし、
バンクシーってとってもかっこいい芸術家やなって思います。
そしてお次は、
あのイエスキリストが生まれた場所で世界遺産にもなっている、
『生誕教会』

と言って連れてきてもらったのですが、、、
ん・・・?

確かにそれっぱい子供の人形も飾られているし、
それっぽいっちゃそれっぽくはあるけど・・・
おかしいぞ。
キリスト教徒にとっては『聖地』と言うべき重要な場所なはずなのに、
人が全然いない。
エルサレムのイエスが亡くなった教会はあんなにも人でごった返していたというのに、
生まれた場所がこんなにも人気がないなんておかしすぎる。。。
ってここ・・
「生誕教会じゃなくない!?」
と、ドライバーに問い詰めると、
「バレたか!」といった表情で、
その隣の本物の生誕協会へと連れて行ってくれました!!

こいつ・・・
絶対人が多くて待つのが面倒くさかったから騙そうとしたやん・・・。
まぁ薄々感づいてはいましたが、
今回私達が当たったドライバー、
ちょっとアレな感じです・・。
そんな生誕教会の中の様子はと言うと、、、

めっちゃ煌びやか!!
さすがと言った感じです。
そしてそしてやっぱり、、、

凄い人!!!
ですよね!!
そうこなくっちゃですよね!!
聖書にも載っているというぐらい有名な場所なんですから!!
騙されてなるものかですよ!!
イエスが馬小屋の中で産まれたというのは、
キリスト教徒でない私でも知っているぐらい有名なお話。

その場所と言うのがおそらくこの中!
ここに入るためにもの凄い人数の人々が並んでいましたよ。
そうしていよいよ回ってきました、
私達の順番!!
はぁっ!!!

これです!
間違いなくこれですね!!
この星のようなマークの所であのイエスが生まれ落ちたのですね!!
えいっ!触っちゃう!!
そんな、キリスト教徒にとってとてもとても重要であり、
とてもとても神聖な場所にタッチしてしまった時の、
気になる私の表情はと言うと、、、

うむ。
キリスト教徒でもないのにこんなにも重要な場所を触ってしまって、
どうリアクションをしていいのか、
とても微妙な表情を浮かべておりますね(´ー`)
まさかこんなにも素の表情を浮かべられることになるとは、
イエス自身も予定していなかったと思います。
でもなんだか、
パワーだけは尋常じゃなくいただけたような気がしていますよ。
そうしてその後は、、、

本当はベツレヘムの中心地をちょっとウロウロとかもしたかったんですが、
なんせドライバーがアレなもんで・・
“早く帰るぞオーラ”に負けて、泣く泣くタクシーへと乗り込む私達なのでした。
それにしてもやっぱり、
パレスチナ自治区内ではイスラエルの国旗は全くと言っていいほど掲げられておらず、
ここではパレスチナ独自の国旗が沢山掲げられていました。


もうここはイスラエルではなく、
『パレスチナ』という国
なんだなと、パレスチナに来てみて凄く感じました。
タクシードライバーのおっちゃんに再び分離壁の近くまで送ってもらい、
お金を払ってバイバイした後は、
もう一度自分達だけで分離壁をじっくりと眺めてみることにしました。
ここにはパレスチナ人の人達の想いが込められた、
沢山の絵が描かれているのです。

イスラエル兵に銃を向けられるパレスチナ人の女性。

壁を越えようとする動物達。

途中で銃を持つ人類の進化論。

壁を越える平和のハシゴ。

銃を持つパレスチナ人の女性。
これもバンクシーの作品。


風船で壁を越えようとする少女。

イスラエル兵に連行されるパレスチナ人の男性。
これもバンクシーの作品。

エスカレーターで壁を越える人々。

石を投げて戦うパレスチナ人の少年達。
『FREE PALESTINE』

あれ・・?この人どこにでも登場するような・・。


「なぜみんな私を嫌うのか?」
イスラエルとパレスチナ・・。
今まで様々な国を旅してきましたが、
こんなにも憎しみ合いが目に見えて分かる国は本当に初めてです。
日本にいた時はなんとなく、
『パレスチナ』=『怖い』『危険』
みたいなイメージを抱いていたような気がしますが、
やっぱり実際にその場所を訪れてみると、
テレビで観る情報だけが全てではないんだなと思ったし、
今まで大きな勘違いをしてしまっていたということにも気づかされました。
次回もまだまだパレスチナ自治区内を回り、
引き続き頭を悩ませる私達なのでした。
今日も読んでくれてありがとうございます。
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● COMMENT ●
こんにちは。
Re: ここんとうざいさん
こんにちは!
お久しぶりです!!
ブログ、拝見させて頂きました。
私のブログのリンクまで載せて頂いてありがとうございます。
こういう風な形であれば、写真を使っていただくのは全然構いませんよ。
ただあの絵・・
分離壁ではなく、ベツレヘムの街中のガソリンスタンドの裏に描かれている絵なので、そこだけがちょっと引っ掛かりました(;▽;)
もしもどなたかから指摘されてはいけないと思い、お伝えさせていただきました!!
お久しぶりです!!
ブログ、拝見させて頂きました。
私のブログのリンクまで載せて頂いてありがとうございます。
こういう風な形であれば、写真を使っていただくのは全然構いませんよ。
ただあの絵・・
分離壁ではなく、ベツレヘムの街中のガソリンスタンドの裏に描かれている絵なので、そこだけがちょっと引っ掛かりました(;▽;)
もしもどなたかから指摘されてはいけないと思い、お伝えさせていただきました!!
ありがとうございます。
って、ええええええ!
あれ、分離壁じゃなかったのですか??
すっかり分離壁だと思ってました。
先入観ってコワいですね。
ご指摘ありがとうございます。
ところで、ブログでなダハブですね。
あのへんのベドウィンには会ったでしょうか?
あのベドウィンはヨーロッパ人(ルーマニア人)です。
人種はヨーロッパ人なのに、民族はアラブ民族というとても珍しい人たちです。
「中東の遊牧民=アラブ人」と先入観を持っていたから、これにも驚きました。
では、ブログの更新を楽しみにしています。
って、ええええええ!
あれ、分離壁じゃなかったのですか??
すっかり分離壁だと思ってました。
先入観ってコワいですね。
ご指摘ありがとうございます。
ところで、ブログでなダハブですね。
あのへんのベドウィンには会ったでしょうか?
あのベドウィンはヨーロッパ人(ルーマニア人)です。
人種はヨーロッパ人なのに、民族はアラブ民族というとても珍しい人たちです。
「中東の遊牧民=アラブ人」と先入観を持っていたから、これにも驚きました。
では、ブログの更新を楽しみにしています。
Re: ここんとうざいさん
ベドウィン?
ジーンズで有名なあのメーカーのことではなくてですか??
初めて聞きました!
人種はヨーロッパ人なのに、民族はアラブ民族なんて不思議な人達がいるものなんですね。
さすがブログで色んな情報を発信されているここんとうざいさん。
とても勉強になりました!!
今まで知らなかった人種や民族がこの世には沢山いるんだということを知れるのも、旅の醍醐味ですね。
ジーンズで有名なあのメーカーのことではなくてですか??
初めて聞きました!
人種はヨーロッパ人なのに、民族はアラブ民族なんて不思議な人達がいるものなんですね。
さすがブログで色んな情報を発信されているここんとうざいさん。
とても勉強になりました!!
今まで知らなかった人種や民族がこの世には沢山いるんだということを知れるのも、旅の醍醐味ですね。
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「テレビで観る情報だけが全てではないんだなと思った」というのは、本当にその通りだと思います。
旅して目にして感じることで理解できることもあると思います。
ところでお願いがあるのですが、この記事にあるバンクシーの作品の画像をブログで使わせてもらえますでしょうか?
というかすいません、早めにアップする事情があって、すでにのせてしまいました。
http://yukashikisekai.com/?p=45326 です。
事後承認になってしまいましたが、都合が悪かったら言ってください。